ロサンゼルスの地下鉄は、ウンコ臭い?

9月中旬頃、女友達とアメリカのロサンゼルスへ行った時のことです。

ロサンゼルス2日目、ずっと楽しみにしていたユニバーサルスタジオ・ハリウッド(USH)へ出かけました。

私たちは個人旅行だったので、USHまでは公共交通機関で移動しなくてはなりませんでした。宿泊したロサンゼルスのダウンタウンからUSHまでは地下鉄で行くことができるので、私たちは朝9時半頃にはホテルを出て、地下鉄駅へ向かいました。

地下鉄は想像していたよりきれいで、わかりやすい作りになっていました。ロサンゼルスは車社会なので、車を所有していない、または車を運転することのできない人たちだけが地下鉄を利用していると聞いたことがあったのですが、その通り「老人、女性、子供しか乗っていない」状態で、私たちの乗り込んだ車両も空席が目立っていました。

私と友人はドア付近の席に座り、たわいもない話で盛り上がっていました。2つ目の駅あたりでしょうか、全身黒の革ジャンに革パンツで、いかにもロックンローラーだというような4~5人の男たちがギターなどの楽器を抱えて乗り込んできました。

乗り込むやいなや、男たちは口論を始めました。汚い英語を大声で発し、しまいには殴り合いが始まりました。車両のドアは閉まり、地下鉄は次の駅に向かって走り出してしまいました。

ロサンゼルスの地下鉄は日本と同じようにワンマンカーで、車内には車掌も警備員もいません。男たちが暴れだしたので、私たちは席を立ち、ドア付近に立ちすくみました。逃げようにもどうしたらいいのかわからなかったのです。

「銃を出すんじゃない?!」走る密室の中で、私とMはとてつもない恐怖を感じました。ここで発砲されたら絶対に流れ弾にあってしまう、どうしよう、どうしたらいいんだろう!頭の中はパニックになっていました。

その時、私たちの向かい側に立っていた、大学生らしきブロンドの女の子が勇敢にも「セキュリティを呼んだわよ!いい加減にしないと捕まるわよ!」と叫びました。女の子は車内の緊急無線を使って連絡したようです。私たちは女の子の度胸と声に驚きましたが、男たちは一向におとなしくなる気配はありませんでした。

やがて次の駅に到着するなり、大きな体の警備員が数人乗り込んできました。そして一番暴れていた長髪の男を、警備員二人がかりで抱えて車外へ連れ出しました。その時、長髪の男は暴れまくり、「あいつが悪い!俺の彼女をビッチ呼ばわりしたんだ!」と叫びました。その途端、言いようのないとても臭い何かが車内に立ち込めました。

他の男たちも警備員に連れ出されていきました。残された乗客は皆ケガもなく、地下鉄はまた走り出しました。

それでも車内はまだ臭いままでした。私がなんとも言えない不憫な顔をしていると、友人が言いました。

「あの長髪男、うんち漏らしたね。さっき警備員に抱えられたとき思いっきり抵抗して漏れたんだよ。今頃、あいつの革パンツの中、恐ろしいことになってるよー。」

私たちが車両から降りるまで、その臭いはずっと車内で漂っていました。笑いたい、臭い、笑いたい、臭い、笑いたい。

一時はどうなることかと本気で焦りましたが、最後には笑い話になりました。さすがアメリカ、エンターテインメントの本場だ!と思う事件でした。

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